旅する人を応援するサポート旅。
我が家も脳卒中の後遺症がある母をサポートしながら、旅行しています。
黒部渓谷鉄道は車いすや杖で歩いて乗れるかについてです。
トロッコ列車はリラックス客車ならフラットで乗りやすいです
駅での散策は2024年から車いすルートオープンする予定とのこと
黒部渓谷鉄道や駅周辺のバリアフリー情報
黒部渓谷鉄道は、宇奈月駅と欅平駅を結ぶトロッコ列車。観光向けトロッコ列車。
元々は黒部ダムを建設の人員や資材を運ぶための工事車両のみでしたが、現在は観光用車両も運行しています。
運行期間は、6月~11月末まで。冬の間は運休しています。
2024年からは、新ルートもオープンするとのこと!
車いすを駅で貸していただき、母と一緒にリラックス車両で宇奈月~欅平を往復してきました
ざっくり、黒部渓谷鉄道のバリアフリー情報は、こんな感じ
主に、宇奈月駅・欅平駅とトロッコ列車のリラックス車両の情報です。
- 長距離移動:あり
- 階段:あり ※鉄道乗車時は回避可
- 坂・斜面:あり
- 狭い通路:あり
- 未舗装の路面:なし
- 不安定な足場:なし
- 靴の脱ぎ着:なし
- レンタル車いす:なし
- 階段の手すり・スロープ:一部あり
- エレベーター・エスカレーター:一部あり
- 多目的トイレ:一部あり
- 優先駐車場:あり
- 障がい者割引:あり。本人+介助者1名
- その他サポート:乗車サポート
私たちは宇奈月駅までは、車でアクセス。
駅前の有料駐車場に止めて、杖で宇奈月駅の駅舎に移動。
宇奈月駅の改札からプラットフォームまで車いすをお借りして、乗車時は杖で歩いて乗車してきました。
また、鐘釣駅のプラットフォームで車いすを借りて、散策で利用。
再度乗車時にプラットフォームで返却しました。
母と一緒に歩いてみたところ、車いすやベビーカーでの移動は、
・宇奈月駅周辺は、問題なし
・欅平駅周辺は、駅の2F以上へ行くのは難しい、散策範囲は限られる
・黒薙駅や鐘釣駅は、トロッコの車窓から見た感じ、散策は厳しそう
という感じした。
トロッコ列車での往復は、座席に座ることができれば問題なさそう
駅で車いすの貸出があり、混雑を避けて乗車できるよう、駅員さんがサポートしてくださったので、公共交通機関の電車よりも乗りやすかったです。
トロッコ列車はリラックス車両・一般車両という2タイプ車両があるのですが、母の足だと一般客車の敷居はまたげなかったのと、1時間以上の乗車で背もたれなしで座るのは大変だったと思うので、リラックス車両を選んで正解でした。
リラックス車両と一般車両の違いは?
トロッコ列車のリラックス車両と一般車両の違いは、ざっくりこんな感じ。
# | リラックス車両 | 一般車両 |
---|---|---|
リラックス車両券 | 必要。1回につき530円 | 不要。乗車券のみで乗れる |
車両の乗車口 | ドア式 スロープ設置できる | チェーン式 スロープ設置不可 |
乗車方法 | 電車と一緒 | チェーンを外して、車両をまたいで乗車 |
席配列 | 席配列は、通路を挟んで1・2の計3人席 | 通路なしの3人掛けの並び席 |
座席 | 背もたれあり | 背もたれなし |
窓 | あり。開閉可能 | なし |
空調 | あり | なし |
足が悪い方や、暑さ・寒さの変化に弱い方は、リラックス車両がおすすめです
ただ、どちらもあまり大きな荷物を載せられるスペースはありません。
車いす・ベビーカーを乗せせたい場合や車いすやベビーカーに乗ったままトロッコ列車に乗りたい場合は、駅員さんや窓口で相談した方がよいと思います。
黒部渓谷鉄道の乗り方は?
黒部渓谷鉄道の乗車方法は、
・乗車当日駅窓口で切符を購入 or インターネット予約・購入した切符を引き換え
・乗車時間が近づいたら改札に並ぶ
・改札が始まったら、切符を見せて改札を通過
・階段・エレベーターでプラットフォームに降りて、指定の客車に乗る
という流れ。
インターネット予約が便利。当日窓口で引き換えが必要。
切符は、片道でも往復でも購入できます。
購入方法は、当日窓口かインターネットでの購入。
乗車区間、乗車時間と車両の種類を指定して切符を購入します。
あらかじめ予定が決めれそうなら、インターネット予約が便利
一部インターネット予約できない区間もあるものの、確実に乗れるので安心です
障がい者割引を適用する場合も、インターネット予約OKです。
障害者手帳を持っている本人+介助者1名の乗車運賃が半額になります。
リラックス車両券は、障がい者割引の対象外です。
インターネット予約をした場合も乗車当日窓口で、チケットの引き換えが必要です。
宇奈月駅は、当日券とインターネット予約と窓口が分かれていました。
障がい者割引を適用した場合は、障害者手帳の提示が必要です。
片道切符で乗車する場合は、降車駅で滞在時間や混雑状況を考えて、帰りの切符を早めに予約しておくと安心です。
窓口で予約・購入できます。
駅では優先改札・車いすの貸出あり
黒部渓谷鉄道では、乗車時にサポートが必要な人向けに優先改札があります。
少し早めに改札付近に行くと、駅員さんから優先改札の案内がありました。
乗車時間と乗車車両、乗車人数の確認ののち、優先改札レーンの近くで待つよう案内がありました。
宇奈月駅は、優先改札レーンの近くに椅子があるので、座って乗車まで待たせてもらいました。
また、駅では、車いすを貸してもらえます。
切符購入時に車両指定があるのですが、車両によっては結構歩きます。
号車指定はできないので、場所は運ですね
私たちが乗った時は、改札から近い順に
・宇奈月→欅平方面:一般車両(数字小さい)→リラックス車両(数字大きい)
・欅平→宇奈月方面:リラックス車両(数字大きい)→一般車両(数字小さい)
というような車両配置でした。
往復ともにリラックス車両だったので、行きは歩く距離長め、帰りは短めでした。
トロッコ列車の構造状、先頭車両でも運転席は見えませんでした。
たまにカーブで運転席付近が見えるくらいです。
後方車両だと、車掌さんは見えるかもしれません。
車両とプラットフォームの間に少し隙間があります。
乗車板を設置していただいたので、助かりました。
車両は指定、席は自由席。
切符に車両の指定はありますが、座席は自由席になっています。
車内アナウンスでは室井滋さんによる、車窓からの見えるスポット案内があります。
進行方向に向かって、
宇奈月→欅平は、前半:右側、後半:左側
欅平→宇奈月は、前半:右側、後半:左側
に見所ポイントが多かったように感じます。
列車内は飲食OK。売店でます寿司を買って風景を眺めながらいただきました。
トロッコ列車なのでそれなりに揺れますが、つかまっていないと危ないということはありません。
シートベルトや手すりがなくても安全なレベル。
トンネル内は窓があっても結構音が響きました。
宇奈月駅周辺の状況
トロッコ列車の出発駅は、宇奈月駅。
・1F:プラットフォーム(改札内)
・2F:改札・窓口・お土産物屋さん、レストラン
・3F:ギャラリー、トイレ
駅前駐車場や道路から駅に入ったときの階は、2Fです。
宇奈月駅は、バリアフリー対応が進んでいます
駅改札外に2F~3Fのエレベーター、改札内に1F~2Fのエレベーターがあります。
黒部渓谷鉄道の宇奈月駅は、JRの宇奈月温泉駅と歩いて5分程度の距離です。
坂というほどではないですが、緩やかな傾斜のある道です。
健脚な人ならもう少し早く着きます。
駅前の駐車場は、有料駐車場で1日1,000円。
優先駐車場があります。大型バスの駐車場の奥、トロッコのオブジェの前あたりです。
駐車場のスタッフさんに駐車料金を払うと、駐車券の半券をくれるので、車の外から見えるところに置いておきます。
多目的トイレは、駅の外と駅2階にありました。
駅前にはロッカーもあります。
トロッコ列車には、大きな荷物を置くスペースはないので、邪魔な荷物は預けておきましょう。
欅平駅周辺の状況
トロッコ駅の終点は、欅平駅。
欅平駅は3F建ての建物。
エレベーターはなく、階段のみです。
1F:改札、窓口、待合席、お土産物屋さん、軽食立ち食い&テイクアウト
2F:レストラン
3F:屋上展望台
プラットフォームから改札へは、少し傾斜がある坂になっています。
欅平から乗る時には、「必ず車いすは反対向きで降りてください」、といわれるくらいには傾斜があります。
トイレは、駅の外にありました。
階段とスロープとあります。
車いすマークのついたトイレはありますが、少し広めのトイレといった感じです。
飲食店は、駅の2Fに座って食べられるレストランがありますが、残念ながら階段のみ。
1Fにはテイクアウト&立ち食いできる軽食コーナーがあります。
受取口の近くでは、立ち食いオンリーですが、駅舎内や外の広場に椅子があるので、一応座って食べることはできます。
欅平駅の散策ルートは、2024年から本格的にバリアフリー化予定
欅平駅の散策ルートは、2023時点だと階段ルートのみで、車いすやベビーカーのままだと散策が難しいです。
欅平駅周辺は見所スポットがいくつかあるのですが、2023年現在だと、階段なしで移動できるのは駅~駅となりのビジターセンターくらいまで。
山の景色は、駅前の広場からでも見えます。
私達が行ったときは、ビジターセンターから先の道は階段のみでスロープ工事中。
もう間もなく完了見込みとのことでした。
国立公園内なので、環境整備関連の工事でもなかなか改編が難しいそうです。。
ビジターセンターでは、2024年シーズンからは充電バッテリー式の電動車いすや三輪車の貸出を開始予定とのこと。
ビジターセンターに置かれているものを見せていただいたのですが、馬力がありそうなので斜面でも対応できそうでした。
足湯のあるあたりへの移動は階段が残りそうなので難しそうですが、奥鐘橋から人喰い岩のあたりまでは、電動車いすで散策範囲がのびそうです。
2024年以降が楽しみですね!
まとめ
黒部渓谷鉄道は車いすや杖で歩いて乗れるかについてでした。
2024年シーズンからは、欅平駅周辺がスロープ設置&電動車いすの導入で散策しやすくなると思います。
2024年から開始の新ルートは、現在公開されている情報を見ると、列車の乗り降りや歩く距離がありそうなので、車いすやベビーカー、杖利用者の方には難しそうかなと感じました。
ご自分の体調・体力と相談して、ケガのないよう旅してくださいね。
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